子供の偏食、ママを悩ませる難しい問題ですよね?
- 甘いものしか食べない
- 1汁3菜用意してるのに野菜だけ残す
- ミルクを好んで食が進まない
- バナナしか食べてくれない
- 食べムラがひどい
- 食事に集中できない
こんなお悩みありませんか?
今回は、現役栄養士の”ソラさん”にご登場いただき、ママのお悩みに回答していただきました!
お子さんの体を作る大事な食事がテーマ。発達段階ごとに分けてご案内していますので、ぜひご確認ください。
栄養士ソラ
子どもの成長には正しい食生活やバランスが必要不可欠です。
子どもに積極的に食べさせたいけど、思うように食べてくれずに悩んでいるお母様方も多いのではないでしょうか?
今回は育児の中で重要であるがゆえに大変な食事を通しての子どもの偏食についてお話しさせて頂きたいと思います。
偏食とは?
特定の食品に対する好き嫌いがはっきりしており、その程度が酷い場合のことを言います。
例えば肉類を一切食べず、食べるのは野菜や米のみや、パンや麺ばかり食べ、米類は一切手をつけない。
またはふりかけなどの味がついている部分のみ食べると言った場合などが偏食とされます。
そのうち食べるようになる?
子どもの頃の偏食は歳を重ねるにつれ好き嫌いが治る場合もあります。
偏食の改善には外からの働きかけや家庭での調理など、外的要因が不可欠であり、決して「大人になれば食べるようになるから」と家庭での工夫を怠ってはいけません。
好き嫌いなく食べられる子どもに育てるにはまず親自身が食と健康の関わりを理解し、何でも満遍なく食べてみせることが大切です。
また、子どもと一緒に食事を摂り、楽しむことで子どもの食に対する関心や好奇心を高め、良い食習慣作りができるようになります。
離乳期の偏食
離乳食が始まり、少しずつ慣れてきた8〜9ヶ月頃になると好き嫌いを出すようになる子どももいます。
この頃には段々と使用することの出来る食品も多くなり、調理法にもレパートリーが増えて来る頃にもなります。
偏食の原因
この時期の原因としては、ミルクなどの液状のものから、段々と固形物への摂取へ変化する過程で初めて口にする物への警戒心のあらわれでもあると言われ、これは自然な現象でもあります。
また、大きすぎたり、食べにくいものであったりと調理形態が合わなかったり、濃い味付けになったりしてしまうことも原因の一つとなります。
対策
離乳期の偏食の対策としては、柔らかく茹でたり、細かくすりつぶすなど、子どもの口に合わせた調理法や与え方をしたり、味付けはごく薄味にするよう心がけましょう。
また、嫌がる子どもに無理に与えようとすると、食への嫌悪感が募り、興味を失わせかねませんのでまずは大人が美味しそうに食べているとことろを見せてあげて下さい。
そして子どもが食べきることの出来る量を少しずつ与えていき、優しい言葉かけやあたたかく見守ることで克服を促します。
さらに調理の際は単品で食品を与えるのではなく、子どもが好む食べ物の中に混ぜて与えてあげることも効果的です。
幼児期の偏食
満1歳から小学校入学前までを幼児期と言い、この頃は年齢ごとに様々な特徴や変化が出て来る時期になります。
2〜3歳頃のイヤイヤ期を迎えると、好き嫌いをはっきり主張し、苦手なものを拒否することがあります。
また、保育園や幼稚園においての集団生活が始まり、友だちと楽しく食事をすることを通して偏食を克服できるようになることもあります。
原因
幼児期には好き嫌いをはっきり主張するようになるとお伝えしましたが、これは成長に伴っての心の発達の1つであります。
脳が著しく発達する時期であり、自我意識が芽生える為、見た目や食べた時の食感や匂いなどで苦手意識を持ってしまう子供が多いのです。
また、食事の時間を楽しいと思えることも重要であり、家庭の中で1人で食べたり、無理やり食べさせるなどを多くしてしまうと食べることに関しての興味を失ってしまう原因となってしまうので注意が必要です。
対策
イヤイヤ期を迎え、手がかかると思い、子どもの言いなりになってしまうと、さらに偏食を固着してしまうことになります。
対策としては食べ物に興味を持たせることが重要で、調理法を工夫し、食べてみたいという気持ちにさせることが大切になります。
例えば、苦手なものを好きなキャラクターの形の料理にしてみたり、好きな食べ物の中に混ぜてみたりと見た目に変化をつけてあげると、すんなり食べてくれることもあります。
また、保育園などで他の子どもと一緒に食べることによって楽しさを知り、自然に食べることができるようになることもあるので、
児童館や福祉施設でお友達とともに食事をとる機会を作ってあげるのも効果的かもしれませんね。
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学童期の偏食
最後に学童期(6〜12歳)の偏食についてお話ししたいと思います。
この時期ともなるとすっかりと1人の人間として心身共に大きく成長する段階であり、偏食や好き嫌いに関して固着してくると言われます。
ですので、幼い頃に苦手であった食べ物はほとんどそのまま食べられないままということも多いのです。
この時期は特に心身の成長の著しい時期であり、活発に活動する為に大切な時期になる為、正しい食生活やバランスが必要不可欠になります。
原因
学童期の偏食の原因としては、幼い頃に苦手だったものが今でもずっと食べることができないと言った幼少期からの継続的な苦手意識からのものや、調理法や食感などの苦い、酸っぱいなどからくる苦手意識があるものが多いようです。
学童期になるとお昼は給食になり、家庭ではでない初めてのものを口にする機会も多く、その際に好きになったり、苦手になったりする食べ物も多くあるのです。
ただ、この時期にはすでにほぼ好き嫌いが固定してきている為、嫌いな食べ物には初めから手を出さないという子どもも多くおり、克服するきっかけ作りが難しいことも原因の1つとなります。
対策
学童期にはそれまで家庭中心だった生活から、学校などの外の環境中心の生活に変化します。ですので、学校での友だちや、学校生活などの外的環境が大きく関わってくると言えます。
家庭での対策としては、好き嫌いがあるからと言って特定の食品を避けるのではなく、様々調理法を変化させ、積極的に食卓に出すようにしたり、
家庭の調理を手伝ったり、家庭菜園をしてみるなど、子ども自身の手で食事作りを経験させてることも食への関心が高まり、より効果的だと言えます。
また、子供の頃の食事の記憶や習慣は大人になっても残るものである為、朝、昼、夜の食事リズムをなるべく乱すことなくできれば1食くらいは家族揃って会話をしながら食べることができることが好ましいと言えます。
一緒に食卓を囲む時間を大切に
今回離乳期〜学童期までの偏食についてお話ししましたが、子供の偏食というものは、周囲の働きかけで大きく変化してくるものでもあります。
現在では共働きで忙しい家庭が多く、家族揃っての食事がなかなか難しいご家庭もあるようですが、
食事は健康や成長のために必要不可欠であるものと同時に、正月や誕生日などの1年のイベントを通して人生に楽しみや彩りを与えてくれる大切なものでもあります。
子どもとじっくり向き合い、楽しく時間をかけて食事を摂れる時間には限りがありますので、その時間を大切に過ごして、共に良い食卓作りを目指して下さいね。
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